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非電化懐旧記

●2005月1月のトップページ写真----『非電化懐旧記』
JR北海道のキハ281系、キハ283系、キハ261系、JR東海のキハ85系、JR西日本のキハ187系、JR四国の2000系、智頭急行のHOT7000系・・・、日本各地で新型の高性能気動車が投入されています。これらの車両は、振子式構造を採用して線形の悪さを克服し、大出力エンジンを搭載しすることで電車と比べても遜色のない加速度を実現しており、一昔前に比べ非電化路線のイメージは大きく変わりつつあります。

かつて非電化路線は、振子技術もなく、非力なエンジンを搭載した気動車ばかりでしたから、電車より所要時間がかかるのは当たり前でした。また、DF50、DD51、DD54といったディーゼル機関車牽引による客車列車も多数残っており、加減速性能で劣る客車列車はダイヤ組成上の大きな制約となっていました。その上、客車列車には荷物車や郵便車※も連結されることが多く、その場合、荷物の積み下ろし時間も確保する必要がありました。

さらに、非電化区間に限ったことではありませんが、貨物列車の問題もありました。貨物列車と言えば、現在ではコンテナによる拠点間直行輸送が主役となっていますが、一昔前は2軸貨車(ワム80000など)によるヤード式輸送が中心でした。ヤード式輸送では、各地にあるヤード、すなわち操車場で行き先別に貨車をいちいち組み替えて列車を組成するという作業が行われていました。さらに、現在のように末端の輸送は自動車が担うという体制ではなく、小駅にまで停車し、解結作業を行っていました。今振り返ってみると、実に効率の悪い制度で、これもダイヤ組成上の制約となっていました。

ですから、東海道本線のような幹線電化区間ですら、例え10分ヘッドでも旅客ダイヤを組むことは難しかったのです。その結果、競合する私鉄や勢力伸長著しい自動車に乗客をどんどん奪われ国鉄財政危機の一因となりました。非電化では、状況はさらに悪く、電化区間以上に間延びしたダイヤである上にスピードがあまり出せないといった状況にありました。ですから、関西本線等では並行する私鉄線と異なり、大都市近郊とは思えない程のどかな運転風景が見受けられました。

前述のとおり、今では気動車の高機能化と拠点間コンテナ輸送の発達により鉄道輸送に対する見方も変わってきました。旅情を誘う風景が徐々に消えている状況は鉄道ファンにとっては寂しいものの、存在自体がなくなってしまっては元も子もありません。温かく見守ってやりたいものです。

今回は、当時ののどかな非電化区間のワンシーン、非電化路線の花形であるキハ58系が旧形客車の横を通り抜ける瞬間をイメージしました。

※荷物車、郵便車とも鉄道小荷物制度の廃止により1986年をもって廃止されました。

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