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ソニック

●列車ものがたり----『ソニック』
小田急電鉄の「ロマンスカー」、西武鉄道の「レッドアロー」、東武鉄道の「スペーシア」など、時刻表上の列車名称以外に、車両自体にブランド名を付けているものは民鉄には昔から存在していた。一方、国鉄ではそういった文化がほとんどなかった(ただし、ジョイフルトレインなど臨時・団体などに主に使用される車両は除く)。

しかし、国鉄分割民営化後、JR各社には鉄道輸送も「商品」であるとの意識が育った。これにより“ダイヤ”とともに“車両”も商品設計上の重要な要素とみなされるようになり、車両そのものにブランド名を冠することが多くなったのである。JR九州の擁する「ソニック」もJR西日本の「サンダーバード」などと同様、ブランド名が与えられた車両である。かつこの2つは、車両のブランド名が列車の愛称名に取って代わった比較的珍しい類型である。

「ソニック」の名称は、日豊本線の特急「にちりん」の車両体質改善、また同列車の運行区間のうち、ほかの交通機関との競合に打ち勝てる可能性がある博多−大分間での速度向上を図るために投入された883系に与えられたのが始まりである。平成6年のことであった。883系は、当然スピードアップにも貢献したが、今までの鉄道車両では考えられなかったインパクトのある楽しい内外装で好評を博した。

登場当時は「ソニックにちりん」と名乗っており、あくまで「にちりん」グループの一員という位置付けであった。しかし、平成9年に愛称が単純化され、博多−大分間の特急は「ソニック」と改められた。博多−大分間の特急列車を全て「ソニック」に統一したのはいいが、変更直後は、「ソニック」の全てを883系でまかなうだけの編成が揃っていなかったため、「ソニック」の全てが883系で運行されたわけではなく、485系による「ソニック」も存在した。なお、今現在の「にちりん」は、主に別府−南宮崎・宮崎空港間を結ぶ特急に衣替えしている。

現在、485系を使用した「ソニック」はさすがに消滅。その代わりに、883系の後輩である885系を日豊本線仕様にした車両が投入されている。885系は、もともと長崎本線の「かもめ」に初めて投入され、ボディが白いことから「白いかもめ」と呼称された。そのため日豊本線仕様の車両は「白いソニック」と呼ばれている(時刻表上の列車名は全て「ソニック」)。
今日も883系「ソニック」は885系「白いソニック」とともに九州東岸を結んでいる。

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